
岡山市は2019年12月20日、来年度実施を予定している採用試験に氷河期世代向けの試験を導入する方針を発表しました。
募集対象は2020年4月1日時点で34才~44才のひとで、採用数は6名前後となる見通しです。学歴・職歴・居住地などは不問とされ、他の自治体の氷河期採用試験と同様のスタイルを採用しています。
岡山市によると、正式募集は2020年2月からスタート予定。試験内容の概要も合わせて発表があると見られます。
氷河期世代の大採用時代が到来か
氷河期世代の大採用時代が、刻々と近付いています。
2019年の夏にはほとんどなかった氷河期世代の公務員採用も、いよいよ本格化しています。2020年12月発表のものだけでも、岡山市に加えて、神戸市や兵庫県・東京都など、複数の自治体が実施準備・検討を発表しました。
また、年度明けには厚労省や文科省など中央政府機関も採用活動を実施する予定です。2021年度以降の採用は「様子を見る」との立場を取る自治体や機関もありますが、2020年度に限って言えば、多くの自治体や機関で試験が開催されるものと見られます。
しかし、不況の波も近付いている
いっぽうで、氷河期世代への支援に暗い影を落としかねないニュースも出ています。
日経新聞の報道によると、国内上場企業1712社の2019年4月~9月の純利益は、前年度比14%減の16兆6940億円。建設業や非製造業を中心に好調を見せる業種もありますが、多くの業種は収益を減らした形です。
また、企業のなかにはホワイトカラー層の40代以降の人材に「自主退職」を促し、整理対象とするところも出ています。他方で、ブルーカラー層に対しては外国人労働者やAIによる自動化との競争も出現しており、40代を迎える氷河期世代にとってやはり厳しい前途となる見通しです。
参考fa-angle-double-right就職氷河期世代」を正規採用 岡山市、事務職6人程度 来年2月募集開始/Yahoo!ニュース
参考fa-angle-double-right上場企業、純利益14%減 4~9月期決算最終集計 製造業が重荷に/日本経済新聞
