
愛知県人事委員会は2019年9月9日、県が実施する社会人向けの職員採用試験の実施状況について、採用5枠に対して402名からの申込があったと明らかにしました。
本年度の競争倍率は推定80.4倍。前年度と比べ、申込者数は約1.5倍に上昇。倍率は2倍以上となる見通しです。
同採用試験は職歴や社会経験を問わないタイプの試験ですが、2019年度から就職氷河期世代への支援を考慮して、対象年齢の引き上げを実施。2018年度までの「30才~39才」から5歳ほど引き上げられ、本年度から「30才~44才」が対象年齢となりました。
参考
直近3年の愛知県の社会人採用試験の申込者数データ
年度 | 申込者数 | 倍率 | 採用枠 |
平成29年 | 295名 | 36.9倍 | 8名 |
平成30年 | 275名 | 34.4倍 | 8名 |
令和元年 | 402名 | 80.4倍(推定) | 5名(変更の可能性アリ) |
参考fa-angle-double-right(高校卒業程度)社会人を対象とした愛知県職員採用候補者試験/愛知県
氷河期世代が殺到か!
本年度の愛知県社会人採用試験は、倍率上昇に伴い厳しい競争になる見通しです。
受験者数増加の原因は、対象年齢の引き上げによる氷河期世代の流入が考えられます。対象年齢が「39才」から「44才」になった途端、申込者数が1.5倍に増加しているからです。
受験者数の増加について愛知県人事委員会について問い合わせたところ、「(精査はしていないが)対象年齢を引き上げた結果、競争倍率が上昇したものと考えられる」とコメントがありました。
日本社会は中高年の雇用流動性が低く、40代からの転職はあまり考えられない選択です。就職氷河期世代にとって、公務員試験は需要の高さを示しているものと思われます。
参考fa-angle-double-right社会人を対象とした職員採用試験 実施結果(高卒程度)/愛知県職員採用情報