就職氷河期世代限定求人とは?【非正規&35才以上で安定雇用】

就職氷河期世代限定求人とは、「雇用機会に恵まれなかった35才~54才」を対象にした新しい年齢限定求人です。

日本の求人は原則として年齢制限禁止ですが、氷河期世代を中心とした雇用が難しい状況のひとたち救済するため、厚生労働省が2019年8月につくりました。

氷河期世代限定求人はふつうの求人と比べて、募集側がさいしょから氷河期世代を予定しているぶん、企業の採用意欲は高いです。また、氷河期限定求人では安定雇用に繋がる求人しか出せませんから、正社員を目指すひとにとって魅力的です。

ただし、この氷河期世代限定求人には色々と細かなルールがありまして、

  • 氷河期世代でも応募できるひととそうでない人がいる
  • じつは同じ氷河期求人でも2種類ある
  • 氷河期限定求人はハローワークにしか出てこない!(2020年2月現在、民間人材会社も解禁されました)

などなど、利用者が押さえておきたいポイントが複数あります。

そこで今回は、氷河期世代限定求人の適用ルールを「ハローワーク以上に詳しく&わかりやすく解説」して、みなさんの転職活動のお役に立てていただこうと思い、この記事を書きました。

ゆめ
文章を読むのが面倒なひとに解説動画を用意しました。好みに合わせてご視聴いただければと思います!

 

 

ゆめ
厚労省は2020年2月14日、省令を改正し氷河期限定求人を民間企業や求人サイトにも認めました!くわしくは下記の記事で解説しています。

 

就職氷河期世代限定求人はどんな人が応募できる?

 

就職氷河期世代限定求人は、社会情勢により雇用機会に恵まれなかった氷河期世代などの救済を目的として作られた年齢限定求人です。

そのため、応募条件として「就職が難しい年齢&安定した就労の経験が乏しい人」という2つの利用条件をどちらも満たしていることが求められています。

 

氷河期世代限定求人に応募できるひと
  1. 就職が難しい35才~54才の人
  2. 安定した就労の経験が乏しい人

 

条件1:35才~54才の人

氷河期世代限定求人の対象年齢は35才~54才です。

氷河期世代と名付けられていますが、この制度は本来の氷河期世代(1993年~2004年)よりもずっとひろい世代のひとが利用できます。

また、本来の氷河期世代と違い学歴は関係なく、年齢で判断するところもポイントです。つまり、最終学歴にかかわらず、年齢が35才~54才なら利用できます。

 

条件2:安定した就労の経験が乏しい人

安定した就労の経験が乏しい人とは、「過去1年のあいだに正社員として雇われていない&過去5年で合計1年以上、正社員として雇われていない」ひとです。

たとえば、新卒入社した会社を5年前に辞めて現在は飲食店でアルバイトしているひとなどが対象となります。逆に同じ氷河期世代でも勤続20年の銀行正社員からフィンテックベンチャーに転職するようなバリキャリ系は対象外です。

ただし、この制度は目的は「不安定な働き方や無職状態に悩んでいるひとの救済」ですから、1年以上働いているから無条件でアウトという話でもありません。

ハローワーク足利に問い合わせたところ、「正社員経験が1年以上でも、短期的に入退職を繰り返しているなど、実質安定的な雇用には程遠い考えられる場合は対象となる可能性があります」との回答がありました。

つまり、正社員で1年以上働いていても、実質的に安定的でないと推定される方は、応募できる可能性があるという話です。

 

 

正社員雇用の機会に恵まれなかった方とは、

雇入れ日前1年間に正社員として雇用されていない者、かつ、雇入れ日前直近5年間に正社員としての雇用期間が通算1年以下の者や、概ね一年以上、臨時的・短期的な就業を繰り返す、
あるいは臨時的・短期的な就業と失業状態を繰り返すなど不安定就労の期間が長い者、非正規雇用の就業経験が多い、あるいは就職後の就労期間が短い者など、安定した就労の経験が乏しい者(正規雇用の在職求職者は除く。)であること

 

氷河期限定求人は2種類ある

 

氷河期限定求人には「限定」「歓迎」の2種類があります。

この2つは言葉はニュアンスこそ似ていますが、求人条件としての扱いはだいぶ違って、

  1. 限定 … 年齢条件を満たすひとしか応募できない
  2. 歓迎 … メインは条件を満たすひとだが、年齢条件を満たさないひとでも応募できる

上記のような差があります。

 

受かりやすいのは限定求人

上記2つのうち、オススメしたいのは「限定求人」です。

限定求人は「不安定な働き方になやむ氷河期世代のみ」の応募を想定したものです。企業は最初から人材を育てるつもりで募集するので、年齢やスキルなどあまり問題になりません。

いっぽうで、歓迎求人は、限定求人と違って若いひとも応募できます。メインターゲットとして氷河期世代を据えてはいますが、若いライバルと競合したときに不利に立つ可能性はあるでしょう。

ただし、歓迎求人であっても、豊富な経験を持つなど明らかに対象と異なる人は採用できません。そのため、歓迎求人でもふつうの求人よりは各段に採用されやすいものと思われます。

 

ゆめ
2019年9月10日時点では、大部分が歓迎求人みたい。でも、歓迎求人も普通の求人よりは格段に採用されやすいはずよ。

 

氷河期限定求人はどこで見つかる?

 

厚労省は2020年2月14日に省令を改正し、民間企業や求人サイトにも氷河期世代限定求人の掲載を認めました

これまではハローワークしか氷河期求人に出会うことができませんでしたが、今回の改正によりいろいろなサービスで氷河期限定求人と出会うことができるようになると見られます。もちろん、ハローワークにはすでにいくつかの氷河期限定求人が出ていますので、チェックしてみてはいかがでしょうか。

 

ゆめ
当サイトでも氷河期世代向け求人を出しているサイトや企業を紹介しているわ。「どんな企業があるかすぐ知りたい!」って方はクリックしてね

 

まとめ

 

氷河期限定求人は、雇用機会に恵まれなかった35才~49才のひとを対象にした、年齢限定求人です。

制度こそ限定とありますが、実は求人の出し方は限定募集と歓迎募集の二種類あり、限定では「35才~54才」しか応募できないのに対して、歓迎はじゃっかん若いひとでも応募できます。ただし、どちらの方法も応募条件は「過去5年の間に1年以上正社員として雇われていない」など、正規雇用に乏しい人を対象にしていることは変わりません。

なお、氷河期限定求人はこれまで、ハローワークでしか認められていませんでした。しかし2020年2月に厚労省が省令を改正したことにより、今後は民間企業や求人サイトにも登場するものと見られます。

限定求人は原則として正社員求人しかありませんから、条件を満たす方にとっては安定雇用を手にする貴重な機会となるでしょう。

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