「仕事が不安なひと」厚労省が就労準備支援事業の自治体連携を計画

参考自治体連携で就労準備支援=氷河期世代への支援強化-厚労省/Yahoo!ニュース

 

厚生労働省は2019年8月23日、就職氷河期支援の一環から、長期ブランクなど就労に不安を抱えているひとを対象にした支援事業「就労準備支援事業」の拡大方針を明らかにしました。

同支援は数年ほど前に導入が決まった事業ですが、実施は自治体の判断に委ねられていたので、ニーズや規模の問題から導入を見送る自治体が続出。結果、制度の枠組みとしては存在するものの、「対象者が住んでいる地域ではやっていない」などの問題が生じていました。

厚労省は今回、上記のような背景を踏まえて「複数の自治体が連携した形」で展開し、人口の少ないエリアにも支援の手を広げる方法を考案。2020年度にもモデル事業を開始し、50自治体に導入する考えです。

時事通信の報道によると、厚労省は財源として、概算要求で約10億円を見積もるとのこと。

 

就労準備支援事業とは?

 

就労準備支援事業とは、さまざまな事情から「いきなり働くのは難しい…」と考えている人を対象にした支援事業です。

厚労省の手引書では、下記のような状態の人が対象と記載。つまるところ、生活習慣がみだれているひとや、他人をうまく会話できないひとに向けた支援です。

 

・決まった時間に起床・就寝できない等、生活習慣の形成・改善が必要である
・他者との関わりに不安を抱えており、コミュニケーション能力などの社会参加能力の
・形成・改善が必要である
・自尊感情や自己有用感を喪失している
・就労の意思が希薄である又は就労に関する能力が低い

 

就労準備支援事業の内容は?

 

当サイトで、実際に事業を展開している横浜市中区に「具体的には、どんな事業をしているのか?」を確認したところ、

 

就労準備支援事業の内容(横浜市中区)
  1. 履歴書の書き方や面接テクニックの指導
  2. 実際の職場に訪れ、週1日~3日/半日程度のトレーニング
  3. ハローワークの出張機関「ジョブスポ」による担当制の就労支援

 

上記のような、就労に向けた支援事業を提供しているとの回答でした。

ジョプスポは効きなれない単語かもしれませんが、ハローワークの出張機関とのこと。通常のハロワと比べ混みにくく、担当者制のため緊密な支援が期待できるなどのメリットを持っています。

なお、資料によると同事業は横浜市中区で年間数十名が利用していますが、「支援の内容は個人の状況に応じて実施する個別式」とのこと。つまり、学校のクラスのように集合して実施するようなものではなく、あくまで個人単位で利用する形式です。

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