【VS鳥取】就職氷河期が愛知県の社会人採用を受けるべき理由とは?

この記事が言いたいコトは、「愛知県の公務員採用を検討して欲しい」のみである。

ただ、それだけのために書いた。なぜなら、わたしは愛知県の氷河期採用に対する熱意を相当なものと見たからだ。

早速だが、まずは下記2枚の案内チラシを眺めて欲しい。

どちらも県の社会人向け公務員採用枠の試験案内だ。左が愛知県、右が鳥取県のものである。

愛知県
鳥取県

 

みなさんは、どちらの試験に応募したくなっただろう。氷河期&非正規のわたしは、迷うことなく愛知県の案内チラシを選んだ。

両者をざっと眺めたところ、愛知県の試験案内が「氷河期の俺に強烈なメッセージを出している!」と感じたからだ。まさに、いまがチャンスと言わんばかりだ。

今回は愛知県のチラシに焦点あて、公務員復帰のチャンスについて語っていこう。

 

温度差を比較しよう

まずわたしの目を引いたのは、愛知県の試験案内にある大きな文字フレーズだ。

 

やむなく非正規雇用にとどまっている方の正規雇用化等をすすめるため、学歴や職務経験を不問とした試験を実施します

 

率直に言って、氷河期世代に暖かい

学歴や経歴不問という実質的な非正規アピールも目を引くが、それ以上に「非正規の正規雇用化を進める」というハッキリしたスローガンが、意識を前に向けてくれる。

対して鳥取県はと言うと、

 

新時代の鳥取県の創造に向けて、県政の主要な課題に対する有用な経験・技能を持っておられるかた~(以下略)

 

正直なところ、鳥取県の案内には距離感しか感じない。
有用な経験や技能など自分には縁遠いフレーズばかりが、長々、小さく書かれているからだ。

 

氷河ニート
新時代の創造に関する有用な経験・技能…?なんだこれは。とてもムリそうだ!

 

今改めて見ても、自分が受けようという気にはなれない。

…誤解のないように言っておく。これは鳥取県の職員が無能だとか冷たいとか、そういう話ではない。鳥取県は最初から「職歴の乏しい人材をターゲットにしていない」から、わたしがこのように感じたのだ。

一般的に案内チラシは、ターゲット層に響くように作っている。そして鳥取県のチラシは、わたしの感覚に、見事なまでに刺さらない。これが意味するところは、改めて考えるまでもないだろう。

 

条件面を比較しよう

続いて、職歴が学歴・年齢などを比較したい。

条件等はどちらの県も2ページに書いているので、要点をまとめた。

愛知県 鳥取県
年齢 30才~44才 ~59才
学歴 学歴不問 学歴不問
職歴 職歴不問 過去10年のうち5年以上(細かいルール有)

愛知県は44才までしか受け入れないが、職歴は不問である。他方、鳥取県は59才まで受け入れるが、職歴を5年以上と定めている。

パッと見は、どちらも一長一短といったところだ。

しかし細かく比較するうちに、わたしは愛知県の方が鳥取県より、格段に氷河期を意識していると理解した。

その理由は、職歴不問と一次試験の内容に加え、中高年への配慮にある。

 

職歴不問という重大性

人生の大半を非正規として過ごした氷河期世代にとって、職歴5年は意外と高いハードルだ。しかも鳥取県の場合、10年以上前の職歴は含めないというオマケつき。

未達な氷河期世代は多いだろう。

対して、愛知県は職歴不問で統一してある。

さらに、「非正規や無職でも受験できる」と書く必要のないことを書くあたり、優しさというか、ハローワークにある未経験者向け求人のような親しみを感じる。疑っている人は、普通は「職歴不問」の文字だけ書けば十分なのに、わざわざ書く意味を考えて欲しい。

このチラシを見て、県への貢献に更なる情熱を燃やす人もいるのではないだろうか。

 

試験内容に職歴がない

愛知県の採用試験は、職歴不問に加えて「職歴の質」も問わない試験だ。

非正規・氷河期世代の人にとって、これがいかに大きなチャンスかわかるだろうか。つまり、わたしのような非正規従業員の職歴でも、マネジメント経験を持つ正社員たちと差別されずに戦えるということだ。

なぜ、そんなことが言えるかって?

それは、愛知県の試験内容を見て欲しい。

大抵のキャリア採用は職務経歴が重要だが、同県は職歴評価を、一次試験の採点項目に入れていない。過去の職歴で点数が上下する心配がないのである。

これに対して、鳥取県の一般事務は1次試験のES判定に「職務経験等」の文字がある。さらに鳥取県はES配点が100点もあるので、職歴の質が無視できないレベルで影響すると言って良いだろう。

非正規氷河期にとって、どちらが有利か。結論は書くまでもない。

 

鳥取県のチラシは中高齢にキツいデザイン

両県の対象年齢層を比較しよう。

まず愛知県は30才~44才を対象とするが、鳥取県は~59才までと実質年齢制限を定めていない。年齢ハードルは鳥取県の方が優しそうだ。

しかし、チラシのデザインをよく見て欲しい。

愛知県
鳥取県

 

鳥取県のチラシは愛知県に比べて「全体的に文字が小さい」のだ。しかも1行50文字も敷き詰めるから、行間が狭く、新聞以上に読みにくい。

ハッキリ言って「~59才までOK」は、言葉だけのように感じてしまう。わたしは拡大しなければ、読めなかった。

鳥取県のような案内チラシを見て、自分に向かって書かれていると感じる50代はいないだろう。「どうせ若い人が欲しいんだろ」と言いたくなるのは、わたしだけではないはずだ。

 

一人くらいは受け入れると予測

最後は、勝手な予測を発表する。

愛知県は「就職氷河期の正規雇用化」と銘打って募集をした以上、氷河期世代を1人も受け入れないという選択は難しいのではないだろうか。

もちろん、ハッキリした根拠はない。

愛知県も「必ず非正規・無職の氷河期を雇う」とは書いていないから、フタを開けると30才の若者や立派な正規雇用の社員ぞろい、といった可能性もゼロではない。

しかし、わたしが愛知県なら、さすがに非正規を一人も雇わないという選択はあり得ない。

就職氷河期というセンシティブな問題に触れながら、実態が伴わない結果を出してしまうと、「それなら、最初から受け入れ拡大なんてするな!」と批判を浴びるのが、目に見えているからだ。

 

まとめ

今回は愛知県と鳥取県の募集要項を比較した。

両県の案内チラシのデザインを比べると、求める人材に差があるせいか、愛知県の方が氷河期世代に好まれるデザインだ。知人に愛知県に住む氷河期世代の人がいたとしたら、是非とも紹介したくなるレベルである。

わたしは公務員経験を持たないが、公務員の仕事はいつ見ても頭が下がる。

批判されるコトの多い職だが、社会に苦しんできた氷河期世代の人材こそ、活躍できるのではないだろうか。

もちろん、公務員は安定性も抜群だ。と「完璧な社会復帰を遂げたい!」と希望する氷河期世代にとって、希望のチャンスと言えそうだ。

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