ミイラ化した父親の年金不正受給、40代無職男性ら逮捕

 

兵庫県警明石署は2022年1月12日、年金受給者である父親の死を隠し不正受給を続けたとして、40代男性会社員の兄と40代無職の弟を再逮捕(不正受給)したと明らかにしました。

 

事件は2021年12月22日、明石市役所の職員が「父親に合わせてくれない」と警察に通報したことにより発覚したもの。通報を受けた警察が容疑者らが住む自宅を捜索したところ、死後相当年数が経過しミイラ化した父親が発見されました。

 

警察の調べによると、父親は2015年末に死亡しており、発覚まで約6年が経過したものと見られています。この間、兄弟は父親の老齢年金合計931万円をだまし取っていた疑いが持たれていますが、兄は「知らなかった」と容疑を否認。対して弟は「生活費が必要だった」と容疑を認めているとのことです。

 

氷河ニート
兄弟は2021年12月に死体遺棄容疑で逮捕されている。今回は捜査により発覚した不正受給による再逮捕だ。

迫る8050問題

 

少子高齢化の進む日本社会で、高齢親が無職の子を養わざるを得ない「8050問題」の深刻化が懸念されています。

 

発覚した事件も逮捕された弟は無職であり、犯行動機について生活費の必要性を訴えています。再就職で壁にぶつかり生活困窮に陥った結果、不正受給に手を染めたという流れは容易に想像がつく事件です。

 

同様の事件は他の自治体でも見られており8050問題の行く末とも受け取れる状況が続いています。政府が進める氷河期世代支援や氷河期公務員採用活動は、こうした状況を回避するための1手であり、活用が期待されます。

 

参考父親の遺体放置、年金900万円詐取容疑 弟「生活費に」兄は否認「死んでいることは知らなかった」/Yahoo!ニュース

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