内閣府・厚生労働省が氷河期世代の募集を開始、厚労省は非正規重視か

内閣府・厚生労働省の2府省は2019年12月25日、氷河期世代を対象にした公務員採用試験の募集をスタートしました。

募集期間はいずれも2019年12月25日~2020年1月10日の約2週間で、内閣府が若干名で厚労省が10名ほど採用する見通し。ただし内閣府は募集部門を係長級と係員級の2クラスに分類し、幅広い人材を受け入れる方針を示しています。

日本政府は2020年度以降、各府省庁で氷河期世代を採用する計画を進めています。今回発表された2府省の採用活動は、先行モデル事例的な意味があると見られます。

厚労省は非正規重視の募集スタイル

両試験で特に注目すべきは、「雇用機会に恵まれない人を重視した応募条件」です。

内閣府が応募者の職歴を不問と定めるいっぽうで、厚労省は今回の試験への職歴条件に「直近1年以上1度も正社員になっていない&過去5年の間に通算1年以上雇われていないひと」という条件を課しました。

氷河期世代は、さまざまなバックボーンを持った人材がひしめいています。支援対象者の範囲については様々な議論が交わされていますが、同省は相対的に苦しい立場にあると見られる非正規層に、支援の手を届けようという意図があると考えられます。

募集対象は1984年生まれまで、今後の指標となる可能性

募集年齢の変化も重要です。2府省は今回の募集対象の年齢について、1970年4月2日~1985年4月1日の期間中に生年月日を迎えた人、と決定しました。

これは、過去実施された氷河期採用試験の対象年齢とは多少差があります。たとえば宝塚市の1974年4月2日~1984年4月1日生まれと比べ、上下合わせて5年ほど広がりを見せています。

冒頭で触れた通り、今回の2府省の試験には今後続く各省庁の統一試験の先行モデル的な意味があります。2府省の募集対象の年齢層は、今後の試験にも影響を与える可能性があるでしょう。

参考厚生労働省本省 就職氷河期世代採用選考/厚生労働省
参考就職氷河期世代を対象とした採用/内閣府

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