
安倍晋三首相は2019年11月26日、就職氷河期世代への支援策初会合にて、対象世代の人材を国家公務員中途採用試験で積極採用する方針を明らかにしました。
安倍首相は会合中、「(氷河期世代が活躍できるように)あらゆる手段を尽くして政策対応を行っていく考え」とコメント。ひとつの具体的な支援策として、2022年までに各府省が氷河期世代を重点採用するよう指示しました。
氷河期世代の積極採用は、兵庫県宝塚市などが推し進めてきた施策です。その規模は限定的で裾野に限りがありましたが、今回の安倍首相の指示を受け、各府省もこれに応じる方針。早ければ、2019年には採用人数や募集要項などの調整を進めると見られています。
4分の1が「フリーター・非正規」という異常事態
就職氷河期世代は現在、その約4分の1がフリーターもしくは非正規で働いています。
年功序列社会が根強い日本でスタートラインの失敗は手痛く、10年~20年が経過しても回復の兆しが見えません。政府は各種助成金などで民間企業に採用の後押しを進めましたが、成果はほとんど出ていない状況です。
安倍首相はこうした現状を踏まえたのか、「もっと早く就職氷河期世代の人を支援すべきだった」とコメント。支援策をとりまとめ、補正予算に盛り込む考えも示しています。
参考fa-angle-double-right氷河期世代、国家公務員として積極的に中途採用へ…首相「あらゆる手段尽くす」/Yahoo!ニュース