
画像fa-angle-double-right「会場内で試験に臨む受験者たち」当サイトが撮影:無断転載を禁止
愛知県は2019年9月22日、氷河期世代が受験できる、職歴不問の社会人採用試験を実施しました。
この試験は、愛知県が非正規雇用など働き方に悩むひとの支援として実施しているものですが、本年度からは氷河期世代を意識して、年齢上限を39才から44才に引き上げられました。
その結果からか、本年度の応募人数は前回試験を大幅に上回る402名に増加しています。倍率は約80倍とかなり厳しいものになりましたが、多くの人は試験会場に足を運び、理想の働き方を求めてチャレンジしました。
当事者・家族の期待と不安
試験会場である愛知学院大学の名城公園キャンパスは、地下鉄から徒歩数分の便利なアクセス環境と、緑豊かで静かな学習環境を併せ持つ立地です。
受付の30分ほど前から受験者と思われる人が集まりはじめ、会場前で思い思いに試験開始までの時間を過ごします。
ある人は祈るように強い意志をつぶやき続け、別の人は不安に耐えかねたかのように電話で心情を口にします。また保護者と思われる人と共に訪れ、荷物や服装をふたりでチェックする姿も見えました。
試験は50問を90分で解くという時間に厳しいスタイルです。結果は10月に発表予定。
受験生のひとりは「不安定なフリーで働いている。この試験で必ず合格したい」と熱意を込めた口調で語りました。
宝塚市と同時開催
愛知県の試験は倍率約80倍と、氷河期試験にしては控えめです。
しかし、これは多くのメディアにより大々的に報じられた宝塚市と同じ22日に開催されたからであり、本来はより多くの人が集まっていたものと考えられます。
なお、宝塚市の試験は10か所の会場で実施され、わずか3人の採用枠をかけて1600人以上の競争が繰り広げられました。倍率は前代未聞の545倍に達しています。