
兵庫県明石市は2019年6月28日、親子共倒れの社会事象「8050問題」などを対象にした相談窓口・ひきこもり相談支援課を開設すると明らかにしました。
同課は精神保健福祉士や弁護士、保健師などのメンバーで構成され、ひきこもり問題を中心とした、介護や就職・疾病などの関連要因にも対応する方針。
窓口は記事執筆時点から2日後の、2019年7月1日に設立が予定されています。
相談しやすい窓口を目指して
明石市は同課の設立目的に「相談しやすい環境づくり」を挙げています。
ひきこもり問題に悩む当事者や家族らは、たいていの場合「ひきこもり+介護」や「ひきこもり+就職」など、複雑な問題を抱えています。
ところが従来の行政窓口はノウハウや情報が集約されておらず、しばしば相談者が別の窓口へと、たらい回しにされる事象が起きていました。
困窮する相談者にとって「別の担当におかけください」は、ストレスでしかありません。組織上仕方ない部分もありますが、行政窓口の対応を問題視する見方は、以前からあった意見です。
専門からが集結し、臨機応変に対応
明石市による「ひきこもり相談支援課」の設立は、「たらい回し」問題への対応にも期待が寄せられるアクションです。
同課には精神保健福祉士や弁護士など、専門家によるノウハウと情報が集約され、従来型の窓口と比べ、高い対応力が期待できます。
また窓口や電話による相談だけでなく、担当職員による積極的な訪問など、当事者に寄り添った形で支援する方針。当事者や家族にとって、より利用しやすいサービスになるものと考えられます。
参照fa-angle-double-right“8050問題”解決へ「ひきこもり支援課」 兵庫・明石市が7月新設 中核市で全国初/Yahoo!ニュース