厚労省、初のひきこもり対応マニュアル作成も支援困難層に届くか

解決に向かわないひきこもり支援に国が新たな一手に取り掛かります。厚生労働省はこのほど、長引く引きこもり問題に対処するため、支援者向けのマニュアル作成計画を発表しました。

マニュアルは2024年中に完成予定で、ひきこもり状態の人の現状や課題、支援者の心構えやコミュンケーションスキル、家族や地域との連携のほか、各自治体が実施した支援情報なども掲載する予定です。完成後は自治体や民間団体にノウハウとして提供することで、質の高い支援につなげる狙いがあるものと見られます。

内閣府の調査によると15歳~64歳で引きこもり状態にある人は合計約146万人です。

ただし、これは現在仕事をしている人も含まれるなど、一般的な意味としては広義のものであり、生きづらさを抱えながらも社会生活を過ごすことできるひとが含まれるものと見られます。その意味で、対象者らにマニュアルが役に立つ可能性は期待されます。

一方、最も支援が困難とされる30代~50代の長期引きこもり状態の人(特に男性)に、作成されたマニュアルがどの程度効果を発揮するのか、疑念の声も少なくない状況です。「あらゆる手を尽くしても救うことができない」と言われる層に対し支援の手になり得るのか、期待が寄せられるところです。

参照こども・若者の意識と生活に関する調査 (令和4年度)/内閣府

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