名古屋市「氷河期世代を正規採用」、氷河期ひきこもりも支援決定

画像名古屋市議会/名古屋市

 

愛知県名古屋市は2020年3月25日、当サイトの取材に対して氷河期世代試験の採用計画を進めていると明らかにしました。

議論が起きたのは2020年3月4日に開かれた名古屋市定例会議で、名古屋市議会の近藤和博議員が愛知県や宝塚市で進む氷河期採用試験を例に挙げ、「市でも、就職氷河期世代の皆様を対象とした職員採用試験を行ってはどうかと思いますが、いかがでしょうか」と質問。

これに対して堀場名古屋副市長は、豊富な社会経験を持つ民間企業経験者を即戦力として採用してきたと述べた上で、「(市では)対象を就職氷河期世代に限定した試験を実施していないことから、議員ご指摘の通り、その世代(氷河期世代)を対象とした職務経験不問の採用試験を令和2年度に新たに実施し、就職氷河期世代の方々を正規職員として採用して参りたい」と答弁しました。

こうした流れを受け、名古屋市人事課も氷河期採用試験を実施の方向で固めた上で、今後採用人数や対象世代など詳しい内容を検討する方針です。

 

ゆめ
即戦力の社会人採用試験と対比する形で答弁しているのがミソだと思うの。氷河期世代のなかには雇用環境が不安定で、一貫したキャリアが積めない人も多いもんね

 

支援年齢の拡充で、氷河期ひきこもりへの支援も

 

堀場名古屋副市長は名古屋市による氷河期採用試験を進める一方で、様々な理由により就業が困難な、いわゆる氷河期ひきこもり層への支援も言及しています。

 

副市長は答弁において、氷河期ひきこもりについて「社会参加に向けてより丁寧な支援が必要」と位置づけ、単純な就職支援だけでは解決が難しい点を指摘。解決策として、生活困窮者自立支援事業との共同とともに、社会的自立に困難を有する若者を対象にした自立支援事業の年齢を30代~40代まで引き上げると回答。

名古屋市が若者支援に向け南北2拠点で運営する「ステップアップルーム」などを、氷河期ひきこもりへの支援にも加えていく方針です。

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